初心者でもできる!AI時代の作曲やり方講座|アプリやソフトを使わず自由に始めるメロディー作りの第一歩

初心者でもできる!AI時代の作曲やり方講座|アプリやソフトを使わず自由に始めるメロディー作りの第一歩-03

作曲って「ソフトやアプリが必要」「音楽理論を学ばないと無理」と思っていませんか?最近ではAIで作曲できる時代にもなりましたが、「作る楽しさ」や「自分の声から始まる音楽」も、まだまだ魅力的です。

今回は、音楽初心者でも気軽に始められる作曲のやり方を、AIもアプリも使わず感覚的に楽しむ方法としてご紹介。

身の回りの音や言葉からメロディーを作るユニークな視点に、あなたの創作心がきっと刺激されるはずです。

話し言葉のイントネーションにはメロディーがある

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「作曲」と聞くと、楽器のスキルや音楽理論の知識が必要だと思われがちですが、実は僕たちが日々使っている「話し言葉」の中にも、メロディーのヒントがたくさん隠れています。

たとえば、誰かと話すとき、語尾が上がったり下がったり、強く言ったり、やさしく語りかけたりしますよね。こうした話し方の抑揚やリズム=イントネーションは、音楽のメロディーととてもよく似ています。

実際、バイオリンやギターで話し言葉のニュアンスを再現するプレイヤーもいるほど、人の声や会話には自然な音楽的要素が含まれているのです。

イントネーションの例として分かりやすい「関西弁」

こうしたイントネーションのメロディーが分かりやすい例として「関西弁」があります。

関西弁は、言葉の抑揚やリズム感がはっきりしていて、感情の起伏も伝わりやすいのが特徴です。特に、短いフレーズで自然なメロディーをつくる感覚をつかむには、非常に参考になります。

たとえば、こんなフレーズを聞いたことはないでしょうか?

🙋‍♂️「えー加減にせい!」
🙋‍♂️「なに言うてんねん!」
🙋‍♂️「ちやうちやうちゃう」
🙋‍♂️「お前はアホか」

これらは、感情や勢いによって自然にメロディーが生まれる言い回しです。アクセントや抑揚の付け方次第で、音の高低やリズムが生まれているのがわかります。

まずは、日常の言葉から始めてみましょう

いきなり楽器を弾いたり、理論を学んだりするのではなく、まずはこういったイントネーションに注目して、短いフレーズを声に出してみるのがおすすめです。

関西弁に限らず、自分が普段よく使う言い回しや、ちょっとした口癖なども立派な素材になります。それを録音して、どんな抑揚やテンポになっているかを聞いてみると、自然なメロディーの第一歩が見えてきますよ。

「作曲=特別なこと」ではなく、自分の中にすでにある音に気づくことから、ぜひ始めてみてください。

まずはCMサイズからでOK!

例えば、こんなCMソングも立派な作曲です↓↓↓

🎵 旅ゆけ〜ば楽〜しい〜ホテル三日月〜
🎵 ドンドンドン ドーンキー ドン・キホーテ〜
🎵 かっぱかっぱ かっぱのマークの かっぱ寿司〜

まずは「CMサイズ(約15秒)」からでOK!歌詞がなくてもいいので、話し言葉にメロディーを乗せて自由に歌ってみましょう。

たとえば「おなかが空いてきたよ〜」なら…

🎤「おなかが」を同じ音程で歌う
🎤「空いてきたよ〜」を少し音を下げて歌う

さらに、その流れで…

🎤「お昼を」を跳ねるように歌って
🎤「食~べ~よ〜」で着地する

これだけで十分メロディーになります。作曲=特別な才能が必要思わず、まずは言葉にメロディーを付ける練習から始めてみましょう。

コード進行や和音は後で良い

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作曲したいと思っても「コード進行も和音も知らないし…」という方も多いはず。

でも、僕たちは知らないうちにたくさんの歌を聴いて、自然に口ずさんでいます。

つまり、耳がもう“メロディーの型(=進行パターン)”を覚えているんです。

有名な進行パターンとしては…

🎵丸の内サディスティック系(丸サ系)
🎵カノン進行
🎵4度進行系

などがあります。それぞれ具体的に見てみましょう↓↓↓

丸の内サディスティック系(丸サ系)

椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」で使われているコード進行です。都会的でクールな響きが特徴で、ジャズやフュージョンの要素も含まれています。この進行は、グローヴァー・ワシントンJr.の「Just The Two of Us」でも使用されています。

カノン進行

ヨハン・パッヘルベルの「カノン」に由来するコード進行で、C→G→Am→Em→F→C→F→Gのような流れが特徴です。多くのポップスやバラードで使われており、親しみやすい響きが魅力です。

4度進行系

コードのルート音が完全4度上(または完全5度下)に進行するパターンです。自然な流れで、聴き心地の良いコード進行として、多くの楽曲で使用されています。

作曲を始める際に、コード進行や和音の知識がなくても大丈夫です。まずはメロディーを作ることに集中しましょう。後からコード進行や和音を学ぶことで、より豊かな曲作りができるようになります。

思いつきのメロディーを形にするには?

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「メロディー作り」と聞くと「何から始めたらいいかわからない」という人も多いと思います。実は、特別な知識や機材がなくても、自分の中にある感覚だけで始められる方法があります。

たとえば──

🎵 何気ない口ずさみを録音してみる
🎵 思ったことをそのままメロディーにしてみる
🎵 会話やセリフの抑揚を音にしてみる

こうした「感覚重視」のスタイルで始めことで、メロディーを作ることへのハードルがぐっと下がります。なかでも一番おすすめの方法が、次に紹介する「鼻歌で自由に歌ってみる」やり方です。

思いつきで自由な鼻歌を試してみよう

おすすめのやり方は、ガイドメロディーが入っていないカラオケ音源を流しながら、鼻歌で自由に歌うというものです。

👆 誰も聴いてない
👆 間違えてもいい
👆 音程がズレてもOK

ルールも正解もありません。大切なのは、自由に思いつくまま歌ってみることです。

スマホのボイスメモ機能などを使えば、すぐに録音もできます。あとで聞き返して、「あ、ここ良いかも」と思った部分を切り取って膨らませることも可能です。

AIやアプリを使うのはそのあとでも遅くありません。まずは自分の感覚で、音楽を生み出す力を育てていくことが、長く続けていける作曲の土台になるはずです。

伝えたい言葉を強く長く、リズムをつけて表現してみる

メロディーに欠かせない要素、それが「リズム」です。同じ長さの音の連続は、単調で印象に残りません。

たとえばMrs. GREEN APPLEさんの『僕のこと』のサビ↓↓↓

「 あぁあ~なんて素敵な日だ」部分。この中でも↓↓↓

🎵「あぁあ〜」→長く引っ張る
🎵「なんて」→短くテンポよく
🎵「素敵な日だ」→弾むようにリズミカルに

というように、リズムと抑揚のバリエーションが詰まっています。

いろんな曲のサビのリズムを観察してみてください。そこに「印象に残る理由」が隠れていることもあります。

🎯 良いメロディーの“なぜ?”を考えること
🎯 頭の中に引き出しをたくさん作ること

これが初心者のうちに育てたい、作曲力のベースです。

音飛びで単調ではないメロディーを探ってみよう

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リズムが横の流れなら、音程は縦の動き(上下)。単調に感じさせないメロディーを作るには、「音飛び」を意識してみましょう。

たとえば、関西弁の「お前はアホか」は「お前はアホ↑か↓」のようにリズムは同じでも音程を上下に動かして表現しています。「えー加減にせい!」は「せい↑」だけ高く跳ね上がってます。

ジェットコースターのように高低を大胆に行き来するメロディーは、聴いていてワクワクします。

『僕のこと』の「あぁあ〜」も、実は1オクターブ飛んでいます。

🎵 メロディーに飛びがある → キャッチーになりやすい

もちろん、あえてお経のように同じ音程で構成する曲もありますが、それは応用編。まずは音のジャンプを楽しんでみてください。

曲にもある、ストーリーのような“起承転結”

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メロディーを作るうえで、意外と大切なのが「起承転結」の感覚です。ドラマや映画の脚本にストーリーの流れがあるように、音楽にも自然な展開があります。

曲の構成を“物語”としてとらえてみよう

たとえば曲の構成を物語にたとえると―――

  • 起(Aメロ):情景や状況の描写
  • 承(Bメロ):ちょっとした問題提起や感情の動き
  • 転(サビ):自分の想いや感情が一気にあふれ出す場面
  • 結(大サビなど):まとめや、聴き手の記憶に残るような着地

──こんなふうに組み立てられていることが多いです。

もちろん、すべての曲がこのパターンに当てはまるわけではありませんが、歌詞の世界観とメロディーの役割がうまくかみ合うことで、聴く人にドラマのようなストーリーを感じさせることができます。

構成ごとの“らしさ”を意識する

Aメロらしい落ち着いたメロディー、サビらしい力強いメロディー。構成ごとの“らしさ”を意識することで、感情の流れが自然につながりやすくなるのもポイントです。

最近では、あえてラストでAメロを回収するような“伏線回収”の構成も人気で、印象に残る曲づくりに役立ちます。

あなたの「ぽさ」が「オリジナリティー」になる

そして何より大事なのは、たくさん作っていく中で見つかってくる「自分らしいメロディー」。今風に言えば“ぽさ”と呼ばれるような、自分ならではの雰囲気やクセです。

「小室哲哉さんっぽいね」
「織田哲郎さんみたい」
「◯◯ちゃんっぽい」

──など、誰かの音楽にも自然と“ぽさ”を感じるもの。

その“ぽさ”は、今まで聴いてきた音楽、育ってきた環境、もしかするとちょっとした遺伝子的センスまで含めて、自分の中にある素材が自然と形になっていくものです。

ぜひ、あなたの中から生まれてくるメロディーの「ぽさ」を体感してみてください。それが、あなたの音楽の個性(オリジナリティー)になっていきます。

まとめ

✅ 作曲に必要なのは、ソフトやAIアプリだけではありません
✅ 日常の言葉や鼻歌から始めるのが、初心者には最もおすすめのやり方です
✅ リズム・音程・音飛び・構成をちょっとだけ意識することで、グッと曲らしくなります
✅ 有名な曲を分析することで、頭の中の「音楽の引き出し」を増やしていきましょう

今はAIで作曲もできる時代。だからこそ、自分の声や感情をベースにしたメロディー作りは、より個性的で心に届くものになるはずです。

まずは身の回りの「言葉のメロディー」から、気軽な作曲チャレンジを始めてみませんか?

最後に

ベリーメリーミュージックスクールでは、鼻歌にコードを付けてアレンジし、一曲に仕上げるコースがあります。

初心者でも安心して作曲を学べる環境が整っていますので、ぜひチャレンジしてみてください。

作曲は、自由な発想と楽しむ気持ちが大切です。一緒に音楽の世界を広げていきましょう!

八王子校、横浜校チーフ
本田’POM’孝信

この記事を書いた人