リズムの基本について2

Posted on

京都校チーフのまるいです。
2月後半になりますが、少し暖かくなりつつもまだまだ底冷え感が
する京都です。
京都校では、この2月初旬にベリーメリーオーディションの
1次予選が行われました。ベリメリ検定での点数通過者が
出場権利を得られ、参加可能となるこのオーディション。
それぞれ熱い熱い演奏を繰り広げてくれました。
3月にも2次審査があり、4月の決勝に向けてこれからの動向が
個人的には楽しみにしています。

さて、前回は「リズムの基本について」、拍子と小節における
基本を書かせてもらいました。せっかくなのでその続きを
少し書こうと思います。
と言うことで、前回に紹介しました4分の4拍子。字を見て
すぐ想像がついたり、知っている方も多いと思いますが、
それぞれの数字において4以外が使えるということです。
ポピュラー系で主に使われる拍子の種類として、4分の4拍子
以外では、4分の3拍子、4分の2拍子、8分の6拍子、
8分の12拍子などがあります。それと、世の中には変拍子と
いうものもありまして、8分の5拍子や8分の7拍子などが、
ポピュラー系ではプログレッシブロックというジャンルで
使われる事もあったりします。
(上記に8分というのが出てきましたが、8分音符のことです。
ざっくり言うと、4分音符の半分の長さが8分音符、もうひとつ
言うと、16分音符は8分音符の半分になります。)

リズムの基本について2

楽器がある程度弾ける方は、譜面を見る機会もあったりして
拍子の見分けはなんとなくでも知ってたりするかと思います。
しかし、普段のボーカルのレッスンでは、歌詞を見ることは
多々あっても五線譜を見ることはあまりないという方や
譜面が読めないという方などもおられると思います。
じゃあどうやってその拍子やリズムを見分けるかを少し
説明しますね。

最近流行りの曲とかを聴いてみて、だいたいですが手拍子って
たぶんできると思います。ポピュラー系の曲は、打楽器の音が
入っていることが多いと思います(打楽器とは、ドラムや
パーカッションのことです)。音程の変化がほとんどない
刻んでいる音と言えばわかりやすいかと思います。その音を
注意深く聴いて手拍子を合わせてみるとやりやすくなると
思います(もしかすると、手拍子が全くできない曲もあるかも
しれませんがそういう曲は、ベリメリの先生方に質問して
みてください)。で、なんとなくリズムが合うように手拍子を
してみます。リズムがあった状態で手拍子していると、コードの
変わり目や唄の出だしなどで、いわゆる1拍目が見えてくると
思います。そこを強拍と考えて、
「イチ、ニー、サン、シー、イチ、ニー、サン、シー、・・・」
といった具合で周期が刻めれば、拍子を掴んだことになります。
もしかすると
「イチ、ニー、サン、イチ、ニー、サン、・・・」
とか
「イチ、ニー、サン、シー、ゴー、イチ、ニー、サン、シー、
ゴー・・・」
だったりするかもしれません。とりあえず、これで拍子は
掴めたことになります。大雑把に言うと数が4まででしたら、
4分の4拍子。数が5まででしたら、4分の5拍子といった
具合になります。こんな感じで、実際の曲を聴いて、曲の基本と
なるリズムを掴んでいくとよいと思います。

で、少し話を進めますが、自分が唄う曲の拍子が掴めたら、
その曲の手拍子をいろんなパターンで叩いてみるとちょっとした
発見があると思います。少しわかりやすく4分の4拍子で
解説してみますね。まず、曲を聴きながら手拍子を
「イチ、ニー、サン、シー、イチ、ニー、サン、シー、・・・」
全て手拍子をしてみます(①)。これは先に見つけた状態だと
思います。次に「イチ」と「サン」のみで手拍子をしてみます(②)。
これはそれほど難しくないと思います。
次に「ニー」と「シー」のみで手拍子をしてみます(③)。
これは曲によっては少し難しいかもしれませんね。
この2パターンの手拍子をしながら曲を聴くと、なんとなく印象が
変わると思います。そこで、その3パターンで一番カッコイイと
思うパターンで曲に合わせて手拍子をしながら唄ってみてください。
これがなかなかできない人は、リズムが掴めていない証拠になります。
今度は、曲を鳴らさずに自分の決めた手拍子のパターンで
アカペラで唄ってみてください。このあたりになるとリズムだけでは
なく、他を含めた総合的なボーカルトレーニングになってきますので、
いい練習になりますよ。手拍子のみで唄う練習は、レッスンで
先生にいろいろ教えてみてもらって下さいね。

リズムの基本について2

少し話を戻すと、先ほどのいくつかの手拍子のパターン。簡単に
言うとアクセントの位置を変えているんです。これによって
いわゆる「ノリ」が変わります。特に最後の「ニー」と「シー」に
手拍子してアクセントを付けていく形を俗に言うアフタービートと
いいます。ポピュラー系の曲では、主にドラムのスネアと呼ばれる
楽器がこの位置によく鳴っていたりします。元々の日本には
なかったリズムでして、日本の音楽が欧米からの影響がいかに
大きいかがわかるひとつだと思います。実は、世界の音楽の
ジャンルを見た時に、もっと細かい音符でアクセントの位置を
変えていくものも多く存在します(④)。アフリカンビートやラテン系、
それらに影響を受けているジャンルや曲においては、細かい手拍子を
しながら唄う曲があったりします。一概には言えませんが、オケ側と
なる楽器がそれらリズムの基本パターンを荷っていますので、
その辺りをよく聴き込んで理解すると、さらにリズムに強くなると
思います。どの楽器がどういったリズムパターンを刻んでいるか
とかを探してみるのもいいかと思います。いろいろわかってくると
唄っていて、リズムが崩れにくくなると思いますし、アドリブや
フェイクをしても、リズムに合いやすくなると思います。
基本のリズムが分かったうえで、少し崩して唄うというのは、
全然ありだと思いますし、実際に世の中でもいろいろ行われています。
表現上テンポや拍子が途中で変わることもあると思います。
また、楽器や唄が一定の拍子の中で少し崩し気味のビートを刻んだり
することがあったりします。これがいわゆる「前ノリ」とか
「後ノリ」とか「スイング」とか「グルーヴ」と言った部分に
なります。

ということで、後半少し聞き慣れない言葉が出てきたかと思いますが
それらについてもまた機会があれば、書いてみようかと思います。
リズムって、ホント奥が深いですよね。

以上、リズムの基本について2でした。

追伸)
そう言えば、この文面がアップされる頃は、ちょうど各校で
ベリーメリーオーディションの1次予選と2次審査が行われている頃
だと思います。映像を撮ることになっていますので、LIVEさながらな
感じになるかと思います。各校の出場者の皆さん頑張ってくださいね。
全校の映像を後日観ることになっていますので、楽しみにしています。

京都校
まるいじゅんいちろう

この記事を書いた人