【ボイトレ講師が教える】ヘッドボイスの出し方・発声方法のヒントは意外なところに!

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ヘッドボイスを出せるようになりたい。ボイトレを始めた人の多くが、早い段階でそう感じるのではないでしょうか。

高音が楽に出せるようになりたい、声に抜けや響きが欲しい、裏声っぽくならずに歌いたい。

そんな思いからヘッドボイスの練習を始めてみたものの、「結局よく分からない」「感覚がつかめない」と苦戦している方も少なくありません。

実は、ヘッドボイスを理解するヒントは、難しい理論や特別なトレーニングだけにあるわけではありません

発声を少し違う角度から見てみると、意外なところにヒントが隠れていることがあります。

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ヘッドボイスとは何か?多くの人がつまずく理由

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ヘッドボイスとは、声が頭の方向へ抜けていくように感じられる発声のことを指します。

高音域でも喉に負担がかかりにくく、響きがあり、遠くまで届く声になるのが特徴です。

よくファルセット(裏声)と混同されがちですが、実際には響きの密度や息の使い方に違いがあります。

ファルセットは息が多めに抜けるのに対し、ヘッドボイスは息のスピードと共鳴によって、細くても芯のある音になります。

ただ、この「頭に響かせる」「上に抜ける」といった表現が抽象的なため、どうしても感覚がつかみにくくなります。

喉を締めて高い声を出そうとしたり、逆に力を抜きすぎて弱い声になってしまったりと、試行錯誤の末に迷子になるケースも多いです。

ミックスボイスやチェストボイスとの切り替えを意識しすぎて、発声そのものが不自然になってしまうこともあります。

ヘッドボイスを身につけるうえで大切なのは、「どう作るか」よりも「どう鳴るのが自然か」を知ることなのかもしれません。

その“自然な鳴り”を考えるヒントは、実は人間の発声だけを見ていても、なかなか見えてこないことがあります。

視点を少し広げてみると、思いがけないところに分かりやすいヒントが隠れていることもあります。

人間の発声と動物の鳴き声の共通点

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人間の発声を考えるとき、つい「歌い方」や「トレーニング方法」だけに目が向きがちですが、そもそも声が出る仕組み自体はとてもシンプルです。

そしてその仕組みは、人間だけの特別なものではありません。

犬や猫、カラスやハトなどの鳥類、そして象やライオンといった大型動物まで、言語は持たなくとも、それぞれが明確な「声(鳴き声)」を持っています。

そこには共通して、「息が動き、声帯が反応し、音が鳴る」という基本構造があります。

人間のくしゃみや咳と同じように、横隔膜の痙攣によって生まれた息が声帯に届き、音として外に出る。この流れ自体は、人間と動物で大きく変わるものではありません。

瞬発的で勢いのある息は、的確に声帯へ当たり、無理なく音を響かせます。

稀に鳴き方が少し不器用な犬を見かけることがありますが、それは人間にも発声の得手不得手があるのと同じ感覚なのだと思います。

象の鳴き声には倍音成分が多く含まれ、シャウトに近い迫力があります。

耳を強く刺激するあの響きは、息と共鳴が非常に効率よく使われている証拠でしょう。

動物の声帯にあたる部分は、基本的に受け身で息を待っているだけです。

自分から音を作ろうとせず、送られてきた息によって自然に鳴っています

もちろん、人間も動物です。本来、声帯はそうあるべきなのだと思います。

力みなく自然な鳴りを追求するためにも、横隔膜を使って目的に合った息を送り出せる状態を作っていきたいものです。

犬の鳴き声に学ぶヘッドボイスのヒント

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犬の鳴き声は、喉(気管)がしっかりと開いた状態に、適切なスピードの息が通ることで響いています。

遠吠えをしている犬をよく見ると、少し上を向き、喉を開いた状態で鳴いているように見えることがあります。

太く、柔らかく、そして大きく響く声は、まるで土管に風が吹き抜けるような印象です。

小型犬・中型犬・大型犬と喉の太さには違いがあり、子犬の鳴き声は甲高く、大型犬になるほど低音もしっかりとした太い響きになります。

ただし共通しているのは、スピードのある息が声帯に当たっているという点です。

犬が鳴くときの声帯は、息が抜けやすいファルセット寄りのポジションにあり、そこからヘッド方向へ音が抜けています。

力任せに張り上げるのではなく、喉を開いた状態で息を通す。この感覚は、人間のヘッドボイスにも非常に近いものがあります。

赤ちゃんの泣き声と猫の鳴き声が似ている理由

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夜中に聞こえてくる猫の激しい鳴き声は、驚くほど抜けがよく、遠くまで届きます。

この響きは、人間で言うところのヘッドボイスに近いと感じることがあります。

赤ちゃんから小学生くらいまでの子供の声も同様に、甲高く、耳に届きやすい特徴があります。

身体が小さい分、声帯も相対的に小さく、高い音程を出すことに向いていますし、共鳴させる空間も小さいと考えられます。

さまざまな場面で、子供が泣いていると猫が鳴き出す光景を目にすることがあります。

子供の泣き声に含まれる響きの成分が、猫同士のコミュニケーションに近い何らかの信号として認識されているのかもしれません。

歌においても、抜けよく聞こえる高い成分を含んだ声は非常に重要です。言葉が明確に伝わり、感情をしっかりと訴える力を持つ声になります。

大人でも、子供や猫のように短い声帯を擬似的に作ることで、近い響きを出すことは可能です。

共鳴する空間も比例して小さくなるため、抜けの良い鼻腔共鳴が共通点として考えられます。

つまり、ヘッドボイスはどう練習すればいいのか?

ヘッドボイスには、声帯を短く作る感覚に加えて、スピードのある息が欠かせません。

腹式呼吸を使い、下腹部で横隔膜が痙攣する感覚を少しずつ体感していくことが重要です。

内臓を下から押し上げるような瞬発的な力の入れ方を試行錯誤することで、人間も犬の鳴き声に近い音を出せるようになります。

お腹を凹ませるだけの力の入れ方では、息のスピードには限界があります。

咳やくしゃみを擬似的に真似てみて、どのように内臓を圧迫すると一番スピードのある息が出るのか。その感覚を探ることが、ヘッドボイス習得への近道になります。

まとめ

ヘッドボイスは、特別な才能や難しいテクニックだけで身につくものではありません。人間も動物の一種である以上、自然な鳴り方の中にヒントがあります。

力まず、喉を開き、スピードのある息を通す。まずはその感覚を思い出すところから、ヘッドボイスの練習を始めてみてください。

関東校(新宿・八王子・横浜)統括 チーフ
本田ʼPOMʼ孝信

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