【ボイトレ】新しい曲を効率よく仕上げるための4ステップトレーニング|自己練習にもレッスン活用にも役立つ考え方

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【ボイトレ】新しい曲を効率よく仕上げるための4ステップトレーニング|自己練習にもレッスン活用にも役立つ考え方-02

新しい曲を練習するとき、「どこから手をつけたらいいのか分からない」と迷うことはありませんか?

ボーカルスクールに通っている方も、自己流で練習している方も、“練習の視点” をあらかじめ整理しておくと、理解度や上達スピードがぐんと上がります。

ここでは、私が講師としておすすめしたい、1曲を4ステップで仕上げるためのトレーニングメニューを紹介します。

レッスンを受けている方は、この考え方を頭に置くことで、レッスン内の吸収が深まり、「ここを重点的にやってほしい」とリクエストする際の材料にもなります。自己流で頑張っている方も、ぜひ参考にしてみてください。

やり方に迷ったら、いつでも ベリーメリーミュージックスクール に相談してくださいね。

ステップ1:曲と自分の相性を分析する

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まずは「情報収集」と「自己分析」からスタート。曲を“素材”として観察しましょう。

  1. 曲中の最高音は地声か裏声か?
  2. その高さを理想の声質で安定して出せるか?
  3. 最高音やその近辺がどのくらい登場するか(頻度・長さ)
  4. 最低音の声質はどうか?

特に④は見落としがち。低い音を無意識に扱うと、フレーズが平坦になりやすく、音程も不安定に。「最低音をウィスパー寄りにして表現を作ろう」など、あえて設計を立てることで、抑揚のある歌い方ができます

ステップ2:課題を踏まえて実践トレーニング

分析したポイントを、声に落とし込むステップです。以下の4つのポイントに沿って曲を解析し、順を追って練習していきます。すべてを一度に意識するのは難しいので、一つずつ丁寧にこなせるよう意識してみましょう↓↓↓

1.最高音の扱い

  • 余裕があるなら → 曲のキーを変えながら「熱く」「クールに」など印象を試す
  • ちょうど良いなら → そのまま声色の研究へ
  • 無理があるなら → 一度キーを下げ、安定させた後で少しずつ戻す。並行して音域を広げる発声練習を。

2.声色と母音

高さが出せるだけでは不十分。ロック曲で温度のない声は寂しいし、ボサノバで力強すぎてもミスマッチ。また、同じ音でも母音によって出しやすさは違います

歌詞を確認し、最高音周辺にどの母音があるかを把握し、その母音での発声を重点練習しましょう。

3.ブレスとスタミナ

単発練習で出せても、曲中では出せないことがあります。直前のブレス量や長さが原因かも。

拍を意識しながら、実際のフレーズと同じ長さ・回数で息を吸い、発声する「フレーズ発声練習」を取り入れると効果的です。

4.最低音の扱い

弱い声の加減を丁寧に確認。ピッチが浮かないよう注意しつつ、ウィスパー、ビブラート、短く切る…など、表現の幅を試しましょう。

“弱さ”があってこそ“強さ”が際立つのです。

ステップ3:1コーラスに絞って歌い込む

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まずは、曲の1コーラス(1番)だけを通して歌い、これまでに考えたことや練習してきた要素を丁寧に取り入れてみましょう。

あえて1コーラスに絞るのは、2コーラス目以降では同じフレーズでもアプローチが変わることが多いからです。

発声練習やフレーズごとの練習でうまくできていたことも、いざ通して歌うと難しく感じる場合があります。その原因を見つけたり、改善のヒントを得たりする時間にしてください。

また、1フレーズ単体では良かった抑揚や表現が、前後とのつながりを考えると違和感があったり、スタミナ的に無理が出てきたりすることもあります。

「とりあえず全部歌いたい!」という気持ちは少し我慢して、まずは1番をしっかり安定させることを目標に取り組んでみましょう。

ステップ4:録音して客観視する

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仕上げはレコーディングです。1コーラスだけ録音して、自分の声を客観的に聴きチェックします。

🎤最高音・最低音の質は?
🎤声色はイメージ通り?
🎤弱さや抑揚は伝わっているか?

録音を聴くと、新しい発見が必ずあります。納得できるまで録って聴いてを繰り返し、フレーズごとにアプローチを調整しましょう。

ボイストレーナーに「どの表現が良いか」意見をもらうのも有効です。

まとめ

4つのステップはあくまでひとつの目安。曲によって流れは変わりますし、2周目・3周目でさらに表現を深めていくのも楽しいものです。

大切なのは、毎回の練習に“目的”を持つこと。その積み重ねが、声の安定と表現力を確実に育ててくれます。

「自分だけでは難しいかも…」と思ったら、ベリーメリーミュージックスクールの体験レッスンで、一緒にあなたの声の可能性を見つけましょう!

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