ピアノ弾き語りというと、「難しそう」「音楽理論が必要そう」というイメージを持たれがちですが、実際はシンプルなコードや音の役割を理解するだけでも、かなり世界が広がっていきます。
特にボイトレをやっている方は、普段のスケール練習やリズム感が、そのまま弾き語りにも活きてくることが少なくありません。
今回の記事では…
🎹 楽譜が読めなくても弾き語りを始める考え方
🎹 コードやキーを感覚的に理解するコツ
🎹 よく使うコード進行やリズムパターン
🎹 未経験から弾き語りを身につけていく練習法
…などを、できるだけ難しい言葉を使わずにお話ししていきます。
これからピアノ弾き語りに挑戦してみたい方の参考になれば嬉しいです。
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楽譜が読めなくてもピアノ弾き語りはできる?

「ピアノ弾き語りって、小さい頃からピアノを習っていた人しかできないんじゃないの?」
そんなイメージを持っている方は意外と多いかもしれません。
ですが実際には、楽譜が読めなくても、独学からピアノ弾き語りを始めているアーティストはたくさんいます。
かく言う僕自身も、その一人です。
ベリーメリーミュージックスクールを立ち上げた40歳当時、実は僕はピアノがほとんど弾けませんでした。
それでも今では、ライブでピアノ弾き語りができるまでになりました。
もちろん最初から難しいことをやったわけではありません。
大切なのは、「少しずつ身体に覚えさせること」これに尽きます。
今回は、ボイトレとピアノ弾き語りを結びつけながら、未経験からでも弾き語りを身につけていくための考え方を、できるだけ分かりやすくお話ししていきます。
ボイトレのスケール練習はコード感覚も育ててくれる
ボイトレレッスンでは…
「ドレミファソファミレド」
…のように、スケール(音階)を上がったり下がったりする練習を多く行います。
中でも…
「ド・ミ・ソ・ミ・ド」
…という3音を使った定番の練習は、とても重要です。
実はこの3音、コードの基本そのものなんです。
この練習を繰り返していると、知らないうちにコード感覚や和音の響きが身体に入ってきます。
そして一番大切なのは…
「毎日5分でもいいからピアノに触れること」
…です。
昔から「習うより慣れろ」と言いますが、本当にその通りだと思います。
ブルース・リーの有名な言葉に、「考えるな、感じろ!」というものがありますが、音楽もかなり近いです。
頭で理解しようとするだけでなく、指先と耳と身体で感じる時間を積み重ねることで、少しずつ自然に馴染んでいきます。
以前、70歳の生徒さんが綾香さんの「三日月」を弾き語りできるようになったことがありました。
それも毎日5分の積み重ねの成果でした。
まさに「◯十の手習い」です。
歌を上達させるためにも、音楽をもっと深く楽しむためにも、楽器に触れることはとてもおすすめです。
キー(調)を「町内会」で考えると分かりやすい

音楽理論というと難しく感じますが、キーやスケールは「町内会」のように考えるとイメージしやすくなります。
例えばキーC(ハ長調)の場合。音は…
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
…ですが、それぞれ役割があります。
Cの町内会組織図
- ド = 1 = C
- レ = 2 = D
- ミ = 3 = E
- ファ = 4 = F
- ソ = 5 = G
- ラ = 6 = A
- シ = 7 = B
- ド = 8 = C
この中で特に重要なのが…
1(ド)
3(ミ)
5(ソ)
…の3人です。
イメージとしては…
- 1 = 町長
- 3 = 右腕(補佐役)
- 5 = 左腕(補佐役)
この3人で作られる和音が、いわゆる「ドミソ」のコードです。
コードの雰囲気は“補佐役”で変わる
この3番の「ミ」は、実はかなり重要な存在です。
この音が少し変わるだけで、コードの雰囲気が大きく変わります。
例えば…
- 「ミ」が♭して下がる → 暗い響きのCm
- 「ミ」が半音上がって「ファ」になる → Csus4
…になります。
つまり、補佐役のテンション次第で、町内会の空気感が変わるわけです(笑)
さらに他の音にも、それぞれ個性があります。
音の役割イメージ
- レ(2)
→ 未来を感じさせる新しい空気感 - ラ(6)
→ 少しコミカルで柔らかい雰囲気 - シ(7)
→ 優しく包み込むような響き
例えば…
- 2番目の音(D)が加わる
→ Cadd9(未来感のある響き) - 6番目の音(A)が加わる
→ C6(少し柔らかくコミカル) - 7番目の音(B)が加わる
→ Cmajor7(優しい響き)
…になります。
逆に、7番目の音が半音下がってB♭になると、
→ C7
となり、少しワイルドでブルージーな雰囲気になります。
こうした感覚を少しずつ覚えていくと、コード表を見なくてもコードの仕組みが分かるようになっていきます。
ダイアトニックコードを覚えると曲が見えてくる

同じ「町内会」の音だけで作られるコードを、ダイアトニックコードと呼びます。
キーCでは以下のようになります↓↓↓
- Cmajor7
(ド ミ ソ シ) - Dm7
(レ ファ ラ ド) - Em7
(ミ ソ シ レ) - Fmajor7
(ファ ラ ド ミ) - G7
(ソ シ レ ファ) - Am7
(ラ ド ミ ソ) - Bm7♭5
(シ レ ファ ラ)
多くの曲は、この組み合わせをベースに作られています。
スケール練習は“全キー”でやると強い
ボイトレのスケール練習では、半音ずつキーを上げていく練習をよく行います。
例えば…
ドレミファソファミレド
…の次は…
ド# レ# ファ ファ# ソ#
…というように、全体が半音上がります。
文字で見ると難しく感じますが、実際は鍵盤を見ながらやるとそこまで複雑ではありません。
ポイントは、「3番から4番だけが半音」ということ。
それ以外は基本的に全音です。
レッスンでは、まず全てのキーで「ド(町長)・ミ(右腕)・ソ(左腕)」を弾けるようになることからスタートしています。
これが後々かなり大きな土台になります。
コード進行を覚えると曲への対応力が上がる

コード単体だけでなく、「コード進行」を知ることも大切です。
代表的なのが…
カノン進行
ベース音が順番に下がっていく、定番の流れです。
4度進行
例えばキーCなら…
F → G → Em → Am
…のように流れていく進行。
多くの名曲で使われています。
丸サ進行
椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」で有名な進行です。
F → E7 → Am → C
ここでポイントになるのが「E7」。
本来キーCではEはマイナーですが、E7になることで一瞬だけ別の空気感が入ってきます。
これは「部分転調」と呼ばれるものです。
町内会の例えで言うなら、「一瞬だけ別の町内会に研修へ行って帰ってくる」ような感覚です。
この“違う空気”が入ることで、音楽に新鮮さや刺激が生まれます。
左右の手をリズムに合わせると弾き語りになる

音楽の3大要素は…
- メロディー
- 和音
- リズム
…です。
ピアノ弾き語りでは…
- 左手 → ベース音
- 右手 → コード(和音)
…を担当することが多いです。
最初はテンポの遅いバラードがおすすめです。
右手で四分音符を刻みながら、左手でベース音を入れていきます。
イメージとしては、「タン タタ タン タタ」という感じ。
最初は左右がバラバラに感じますが、慣れてくると自然に動くようになります。
ピアノ経験者がドラムも比較的入りやすいのは、左右を別々に動かす感覚に慣れているからかもしれません。
まとめ
基本的には、こうした流れで少しずつ学んでいけば、未経験からでもピアノ弾き語りは十分身につけることができます。
サスティンペダルなど、少し時間がかかる部分もありますが、仕組みを理解すると急にスムーズになる瞬間が来ます。
僕自身、40歳からのスタートでした。
だからこそ思います。
始めるのに遅すぎることはありません。
もちろん、毎日少しでも触れることは大切ですが、5分でも続ければ確実に変わっていきます。
楽器と声が重なって、自分一人で音楽が成立した瞬間の喜びは、本当に特別です。
ピアノ弾き語りに興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。
未経験でも大丈夫です。
2026年7月4日には、神楽坂天窓さんにて関東3校(新宿・八王子・横浜)合同ライブも開催予定です。
弾き語りで出演される生徒さんもたくさんいますので、興味がある方はぜひ遊びに来てみてください。
ベリーメリーミュージックスクール
八王子校・横浜校チーフ
本田 “POM” 孝信







































