
ボイトレにも、いろいろな方法や種類があります。
今回紹介したいのは、その中でも「録音反復法」と呼んでいる方法です。
録音反復法とは、簡単に言えば、歌声を録音して、それを聴き返しながら歌い方を見直していく方法。つまり、ベリーメリーミュージックスクールで行っている「レコーディングレッスン」のことです。
普段のボイトレとは少し違い、自分の歌声を実際に録音して、何度も聴き返すことで、歌っているその場では気付きにくいことにも目を向けることができます。
では、録音して自分の歌声を聴き返すことで、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
今回は、録音反復法によって歌の表現力を伸ばしていくうえで、特に大きいと感じる4つのメリットについて紹介したいと思います。
特に、発声の良さには自信があるけれど「歌い回しが一辺倒になってしまう」「次にどんな細かな目標や課題を持てばいいのかわからない」と思われている方には、効果的な方法だと思います。
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ボイトレのレコーディングレッスンで自分の歌声と向き合う

普段のレッスンでは、何かを歌っていただいた後、「ここがどうだった」といったような指導を講師から受けると思います。
例えば、寂しく弱々しいアプローチで歌ってほしい箇所があったとしても、「今のより弱く」といったやり取りになります。
ただ、その「今の」の感覚が、歌う人と聴く人では違うことがありますし、そもそも、どの程度の歌い方だったのかを覚えていないことも多いです。
録音したものを聴きながら「今のこれより弱くしてみよう」とやり取りできた方が、感覚のズレもほとんどなく進められます。
さらに、変更前と変更後を聴き比べて、「自分はどちらが好きか」という答えを自分自身で出せるのも大きな利点です。
歌い手側ではなく、聴き手側としてフレーズのゴールを考えられるようになる。
これも、レコーディングレッスンならではの大きなメリットだと思います。
録音を繰り返し聴くことで、歌の細かな弱点に気付ける

リアルタイムで一度聴いた歌声で気付けることと、録音を何度も聴き返して気付けることに違いが出るのは、生徒さんだけではなく、僕ら講師も同じだったりします。
先日、実際のレッスンであったことですが、「か」など、母音と子音が存在する言葉で、子音の「か」の時点では音程が合っているのに、「あ」の母音の時点ではピッチがズレてしまうという癖がついてしまっている生徒さんがいました。
僕自身、何度も聴き直したり、録音波形を合わせたりすることで気付けたことだと思っています。
これがリアルタイムだけですと、「『か』の音程にもっと注意してください」とだけの指導になってしまうかもしれません。
でも、「か」の音程は合っているわけですから、生徒さんには余計な迷いが生まれてしまいます。
そこで、「『か』と『あ』の2音があるイメージを持って、注意すべきは『あ』の方ですよ」と指導させていただきました。
すると、今までは一曲の中に頻繁にあったピッチ感の気持ち悪さが直った、ということもありました。
このように、より細かな原因に気付けることも、何度も歌声を聴き返せるレコーディングレッスンの利点だと思います。
レコーディングレッスンで自分でも思っていなかった歌の表現に出会える

音程やリズム感など、正解を目指さなければいけないのも歌唱ですが、声質やキャラクター、そして何より抑揚のように、正解がないものも歌唱にはあります。
正解がないのですから、自分が気に入るか、気に入らないかで、それらを決めていくしかないものです。
例えば、1フレーズを録音していて声がしゃがれてしまった。
でも、そのしゃがれ声が妙に歌詞とマッチして、すごくカッコいいものになった。
こういうことが、実際によくあるんです。
偶然とはいえ、自分自身の喉や体から出たものなので、再現しようとすると、皆さん結構「自分コピー」に成功されています。
そのときは偶然でも、次からは同じフレーズではもちろん、違う曲でもアイデアやテクニックとして使用できるようになります。
歌い手はどうしても「綺麗な声が出せたか」「安定して歌えているか」を目指してしまうものですが、聴き手は、安定よりも個性的なものや、良い意味での裏切りの方が印象に残る歌唱だと感じることも多いと思います。
レコーディングをすることで、そうした「自分でも考えていなかった表現」に出会える可能性があるのも、大きな魅力です。
レコーディング音源を練習に活かすことで、レッスン以外の気付きも増える

ベリーメリーミュージックスクールでは、レコーディングレッスンで録音した音源は、必ず生徒さんにも持ち帰ってもらうようにしています。
聴きまくっていただきたいからです!
音程やリズムなど、ミスが起きた場所を把握して次回の安定に活かす。
弱い・強いといった声の出し方や声質など、どんなアプローチで歌っていくかのプランニングを覚える。
それだけでも、かなり意味のあることになると思います。
それらに加えて、レコーディングレッスンを繰り返されている生徒さんは、発声自体が良くなっていることも多いのです。
あるフレーズを自分で聴いて「力んでいるな」と感じた場合、「力まない体はどんな状態だろう?」と想像する機会が、レッスン以外でも増えるからだと思います。
当たり前のことですが、レコーディングされたものは、何度聴いても力んでいます。
何度も力んだ声を聴くことで、同時に「力まない体」を想像することにもなります。
きっと、「力まないで、そのフレーズを発声できるだろうか?」と、実際に声に出して確かめてみる機会も増えると思います。
とにかく長い時間歌って練習するというものから、「目指したいものを狙って練習する」ということが増える。
これも、レコーディングレッスンが持つ大きな利点だと思います。
まとめ:ボイトレで伸び悩んだときこそ、歌声を録音して聴いてみよう
レコーディングレッスンには、通常のボイトレとは違ったさまざまなメリットがあります。
- 聴き手としてフレージングを考えられるようになる
- リアルタイムの歌唱だけでは気付きにくい弱点や改善点に気付くことができる
- 思いもしなかった歌の表現や、自分だけの引き出しに出会える
- レッスン以外での練習にも、具体的な課題や材料を与えてくれる
発声など基礎的な部分はできてきたけれど、「ここからどう歌を伸ばしていけばいいのかわからない」と感じることもあると思います。
そんなとき、自分の歌声を録音して、聴き手として改めて向き合ってみることで、これまで気付かなかった課題や、新しい表現が見つかることがあります。
通常のレッスンだけでは伸び悩みを感じている人には、ぜひ一度試してほしいレッスンです。
これまで気付かなかったことを、きっとたくさん知っていただけると思います。
興味を持たれた方は、ぜひベリーメリーミュージックスクールのレコーディングレッスンを体験してみてください。
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